日本古代史において最も有力な軍事貴族であった物部氏(もののべし)。その初代の祖とされるのが**宇摩志麻遅命(ウマシマジノミコト)**です。
彼は、天磐船に乗って降臨したニギハヤヒの子であり、神武天皇が大和入りした際には、義理の叔父にあたるナガスネヒコを誅殺して天皇に帰順した「忠義の士」として描かれています。石上神宮(いそのかみじんぐ)の祭神の一柱としても知られ、魂を鎮める呪術(鎮魂法)の継承者でもあります。
石上神宮と布都御魂
神剣の守護者
ウマシマジは、神武天皇の危機を救った神剣「布都御魂(フツノミタマ)」を宮中で祀っていましたが、後に伊香色雄命(イカガシコオ)の時代に石上神宮へと移されました。ウマシマジ自身も石上神宮に配祀神として祀られ、国家の守護神として崇敬されています。
まとめ
宇摩志麻遅命は、血縁よりも「正統性」を選び、大和王権の確立に決定的な役割を果たした武人です。その決断がなければ、現在の皇室の歴史は始まっていなかったかもしれません。