**宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジ)は、『古事記』の冒頭、天地が開けた時に現れた五柱の特別な神々「別天津神(ことあまつかみ)」**の第四柱です。
造化三神(アメノミナカヌシ、タカミムスビ、カミムスビ)の次に現れたこの神は、まだ固まっていないドロドロの地上から、葦(アシ)の芽が勢いよく萌え出るような「生命エネルギー」そのものを表しています。
名前の意味
素晴らしい葦の芽の男神
「ウマシ」は「素晴らしい・良い」、「アシカビ」は「葦の芽(カビはカビ類ではなく『芽吹き』の意味)」、「ヒコジ」は男性への敬称を表します。 泥沼のような混沌とした世界から、植物が力強く芽吹く様子。それは生命が誕生し、成長しようとする根源的な衝動と活力を神格化したものです。
祀られる神社
稀少な祭神
抽象的な神であるため、主祭神として祀られる神社は少ないですが、出雲大社の客座や、一部の神社で生命力・健康長寿の神として信仰されています。 何か新しいことを始める時や、気力が衰えた時に、この神の「芽吹き」のパワーを意識すると良いかもしれません。
まとめ
宇摩志阿斯訶備比古遅神は、私たちの中に眠る「生きたい」「成長したい」という本能的な欲求とエネルギーを象徴する神です。春の訪れのような力強さを持つ、隠れた実力者と言えるでしょう。