海神(ワタツミ)の中でも、特に「海の底」を担当するのが底津綿津見神(ソコツワタツミ)です。イザナギが禊をする際、海の底深くまで潜って身を清めた時に生まれました。同時に生まれた底筒之男神(ソコツツノオ)(住吉三神の一柱)と対になる存在です。光も届かない深海は、古代人にとって完全なる異界であり、死後の世界(根の国)への入り口とも考えられていました。
深淵の支配者
安曇氏の祖神
福岡県の**志賀海神社(しかうみじんじゃ)**を総本社とし、古代の海人族(あまぞく)である安曇氏(あずみし)の祖神として信仰されています。安曇氏は高い航海技術を持っており、海面だけでなく、海底の地取りや潮流の深層まで熟知していたと言われます。
深層の浄化
「底」で生まれたということは、最も深く、根本的な部分の浄化を司ることを意味します。人の心で言えば深層心理や無意識の領域。根深い悩みや、家系のカルマ(業)のような深い穢れを清める力を持つとされます。
現代的解釈
現代では、深海探査や海底資源(メタンハイドレートなど)の開発守護、あるいはスキューバダイビングなど深く潜るアクティビティの安全を守る神様としても捉えることができます。
まとめ
誰の目にも触れない深い場所で、静かに世界を支えている。ソコツワタツミは、縁の下の力持ちならぬ「海の下の力持ち」なのです。