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大禍津日神(オオマガツヒ):全ての災厄の根源にして警告者【黄泉の穢れ・厄除け】

#日本神話 #災厄神 #祟り神 #穢れ #必要悪 #厄除け #警告
大禍津日神 / Omagatsuhi
大禍津日神

大禍津日神

Omagatsuhi
日本神話天津神 / 災厄神
神格★★★★★
大きさ不定形の闇、または荒ぶる神
権能災厄をもたらす、判断を狂わせる
弱点直毘神(ナオビ)による修正
主な登場
古事記日本書紀

**大禍津日神(オオマガツヒ)**は、日本神話における「悪」や「不幸」の象徴です。イザナギが死の世界(黄泉の国)から持ち帰ってしまった穢れ(けがれ)を洗い流した際、その汚れた水垢から生まれました。世の中の理不尽な災害、病気、人間の悪意や失敗は、すべてこの神の力によるものとされます。しかし、強力な力を持つがゆえに、丁重に祀ることで災いを防ぐ「厄除けの神」として信仰されています。

災厄の具現化

穢れからの誕生

イザナギの左の目や鼻を洗う前に、体についた垢を落とした時に生まれました。これは、黄泉の国で見てしまった「死の現実」や「腐敗」のエネルギーが、現世で形を持ったものと言えます。

マガ(禍)の意味

「マガ」とは、「曲がっている」ことを意味します。素直で正しい状態(直・ナオ)に対し、捻じ曲がってうまくいかない状態(禍・マガ)を表します。人の心が捻じ曲がって悪事を働くのも、運命が捻じ曲がって事故に遭うのも、マガツヒの仕業です。 しかし、国学者の本居宣長は、この神を「スサノオの荒ぶる側面とも通じる、強大な力」と評しました。悪もまた、世界を構成する不可欠な要素なのかもしれません。

なぜ祀られるのか?

「毒を以て毒を制す」のように、災厄の神を味方につければ、これほど強力な守護者はいません。天満宮(菅原道真)などでも、元は祟り神を祀って鎮めたように、日本では恐ろしい神ほど手厚く祀る傾向があります。また、「間違いに気づかせてくれる神」とも解釈できます。痛い目を見ることで、人は自分の軌道を修正(ナオビ)できるからです。

まとめ

光があれば影がある。大禍津日神は、私たちが目を背けたくなる世界の「影」の部分を背負い、私たちに危機の存在を教えてくれているのです。