雷光のように速く、炎のように激しい。「速日(ハヤヒ)」の名を持つ神々は、そのスピードとエネルギーで神話の戦場を駆け抜ける。甕速日神(ミカハヤヒ)は、その中でも特に鋭いキレ味を持つ神である。
タケミカヅチの兄弟
剣の根元から生まれた神
イザナギがカグツチを斬った際、剣の根元についた血が岩に飛んで生まれたのが、甕速日神(ミカハヤヒ)、樋速日神(ヒハヤヒ)、そして最強の武神・**建御雷神(タケミカヅチ)**の三柱である。 つまり、ミカハヤヒはあのタケミカヅチの兄(あるいは同格の存在)にあたる。
名前の意味
甕(みか)と厳(いか)
「ミカ」は「甕(神酒を入れる器)」とも、「厳(いか=猛々しい)」とも解釈される。 「ハヤヒ」は「速い日(太陽)」あるいは「速い火(雷)」を意味し、雷のような凄まじいエネルギーを秘めた武神であることを示している。
【考察】火神か雷神か
属性の融合
カグツチ(火)の血から生まれ、タケミカヅチ(雷・剣)と共に現れたことから、ミカハヤヒは火と雷の両方の属性を併せ持つハイブリッドな神格と考えられる。 古代人にとって、火山の噴火と雷鳴は同質の恐怖と畏敬の対象だったのかもしれない。
まとめ
甕速日神は、一瞬の閃光の中に宿る神の威力を、その名に刻み込んでいる。