ハヤアキツヒコ・ハヤアキツヒメの子として生まれた、もう一柱の水分神が**国之水分神(クニノミクマリ)**です。天之水分神が雨や雲霧など「天からの水」を象徴するのに対し、こちらは川、湧き水、用水路など「地上の水」の流れを司ります。実際の田畑に水を引き込む、現場監督のような役割と言えるでしょう。
豊穣の分配者
水争いの調停
かつて水利権(水の使用権)は、農民にとって命の次に大事なものであり、血を流す争いの種でもありました。クニノミクマリは、水を公平に分け与えることで、地域の平和と豊作を約束する神でした。「水分(みくまり)」は、コミュニティの公平性を象徴する概念でもあります。
子守神社
アメノミクマリ同様、「ミコモリ(御子守)」として信仰されています。特に吉野水分神社(奈良県)などは有名で、豊臣秀吉もここで子授けを祈願し、秀頼を授かったという伝説があります。
感謝の循環
山から流れてくる水を、汚さずに使い、また海へと返す。国之水分神は、この地上の水循環の大切さと、自然の恵みを分かち合う心を私たちに教えてくれています。
まとめ
大地を潤す命の水。国之水分神は、その一滴一滴を大切に守り、私たちの喉と大地を潤し続けています。