黒曜石の鏡(Obsidian Mirror) は、アステカ神話の夜と魔術の神テスカトリポカの名(「煙を吐く鏡」の意)の由来となったアイテムです。磨き上げられた黒い石の表面からは、煙のような霧が立ち上り、その中に遠くの景色や未来のビジョン、そして隠された真実が映し出されると言われています。
全知の魔眼
神の道具
テスカトリポカはこの鏡を胸につけているか、あるいは右足(失った足の代わり)に装着しています。彼はこの鏡を使って、地上のあらゆる不正や隠し事を監視し、人間に試練を与えます。アステカの神官たちも、神の意志を知るために同様の鏡を使って占いを行いました。
ドクター・ディーの鏡
16世紀、アステカ帝国滅亡後にヨーロッパへ持ち込まれた黒曜石の鏡の一つは、エリザベス1世の宮廷占星術師ジョン・ディーの手に渡り、天使と交信するための魔術道具として使われました。この鏡は現在も大英博物館に収蔵されており、異なる文化圏の魔術が交差した歴史的な遺物となっています。
まとめ
黒曜石の鏡は、見えない世界を覗き込むための窓です。その漆黒の闇の奥には、人間が知るべきではない深淵が広がっているのかもしれません。