「軽さは羽のごとく、硬さは竜の鱗のごとし」。J.R.R.トールキンが『指輪物語』で生み出したこの金属は、後のRPGやファンタジー作品に計り知れない影響を与えました。エルフが愛し、ドワーフが掘り出した、月光のように美しい銀の金属、ミスリルの魅力について語ります。
モリアの秘宝
銀の輝き
シンダール語で「灰色の輝き」を意味するミスリルは、見た目は銀に似ていますが、決して黒ずむことがありません。中つ国ではモリアの鉱山でしか採れなかったため、ドワーフたちは富み栄えましたが、深く掘りすぎたために「バルログ」を目覚めさせてしまい、国を滅ぼす原因ともなりました。
究極の防具
物語の中で、ビルボ・バギンズがフロドに譲った「ミスリルの鎖帷子」は、ホビットの服の下に着込めるほど薄く軽量でありながら、トロルの槍の一撃さえ防ぐほどの防御力を発揮しました。その価値は「ホビット庄全体よりも高い」と言われるほどです。
【考察】現代素材との比較
チタンやカーボン?
現実世界で「軽くて強い」素材といえば、チタン合金やカーボンファイバーが思い浮かびます。トールキンは、産業革命によって失われた美しい工芸品への賛美と、物質的な豊かさを追求しすぎることへの警鐘を、この金属に込めたのかもしれません。
まとめ
ミスリルは、ファンタジー世界における「理想の素材」です。現実には存在しなくても、その銀色の輝きは、数多の冒険者たちの夢を照らし続けています。