身長2メートル越えの巨体、ビザンツ帝国最強の傭兵隊長、そしてノルウェーの「苛烈王」。ハラルド・ハードラーダの人生は、まさにヴァイキング時代の最後を飾るにふさわしい、血と冒険に満ちた一大叙事詩です。
流浪の亡命王子
ビザンツ帝国への道
15歳で戦場に出たものの敗北し、亡命生活を送ることになったハラルド。彼はコンスタンティノープルへと流れ着き、そこで皇帝直属の親衛隊「ヴァラング隊(ヴァリャーグ)」に入隊します。シチリアやエルサレム、ブルガリアなど各地を転戦し、莫大な富と名声を手に入れました。
ノルウェー王への帰還
苛烈王(カレツオウ)
故郷に戻った彼は、甥のマグヌス王と共治した後、単独の王となります。「ハードラーダ(過酷な支配者)」というあだ名が示す通り、反対勢力を徹底的に弾圧し、強力な王権を確立しました。
最後の戦い
スタンフォード・ブリッジの戦い
1066年、イングランド王位を狙って遠征を行いますが、ハロルド2世の急襲を受けます(スタンフォード・ブリッジの戦い)。鎧を着る暇もなく奮戦しましたが、最後は喉を射抜かれて絶命しました。彼の死をもって、300年続いた「ヴァイキングの時代」は終わりを告げたのです。
【考察】傭兵上がりの王
異色の経歴がもたらしたもの
先進国ビザンツで学んだ組織論や戦術を、野性味あふれる北欧の戦士団に持ち込んだことが彼の強さの秘密でした。世界を見てきた男の視野の広さが、彼を単なる略奪者以上の存在にしたのです。
まとめ
地中海から北海まで、世界を股にかけて暴れ回った最後のヴァイキング。その壮絶な死に様は、ひとつの時代の終焉を象徴しています。