左手に「万能薬の壺」を持った医者のような仏様、それが薬師如来(やくしにょらい)です。
正式には「薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)」と呼ばれ、東の果てにある「浄瑠璃世界」の教主です。死後の救済よりも「現世でのご利益(病気治し)」を約束してくれるため、古くから日本中で深く信仰されています。
薬師如来の特徴とは?
薬壺(やっこ)
最大の特徴は、左手に持っている小さな壺です。これには心と体のあらゆる病を治す万能薬が入っているとされ、これを見るだけで薬師如来かどうかが及別できます。
十二の大願
修行時代に「私の名前を聞いただけで病気が治るようにする」など、12の誓いを立てて悟りを開きました。これを「十二大願」と言います。
最強の医療チーム
日光・月光菩薩
薬師如来の脇には、太陽のように昼も照らす「日光菩薩」と、月のように夜も見守る「月光菩薩」が控えています。これにより24時間体制で人々を救います。
十二神将
さらに、薬師如来の十二大願を守るために、12人の武神(十二神将)が配下にいます。彼らは十二支とも結びついており、時間を問わず守護してくれる鉄壁のチームです。
日本における信仰
奈良・薬師寺
天武天皇が皇后の病気平癒を祈って建立した薬師寺は特に有名です。国宝の薬師三尊像は、その美しさから「凍れる音楽」と評されることもあります。
【考察】ヒーラーとしての実力
物理・精神の両面ケア
単に怪我を治すだけでなく、「衣食住を満たす」「戒律を破った者を救う」など、生活基盤や精神面のケアも誓いに入っています。まさに究極の総合病院と言えるでしょう。
まとめ
心身の健康こそが最大の幸福であると説く薬師如来。その瑠璃色の光は、現代のストレス社会においてこそ、最も必要とされている癒やしの力かもしれません。