アルゼンチンやウルグアイの国旗に描かれている、顔のついた太陽。それがインカ帝国の皇祖神インティです。皇帝は「インティの子」として絶対的な権力を振るいました。
インティとはどのような神か?
インティは創造神ビラコチャによって作られた太陽神ですが、インカ帝国においては国家の守護神として最高位の崇拝を受けました。黄金は「インティの汗」と呼ばれ、クスコのコリカンチャ(太陽の神殿)をはじめとする寺院は黄金で埋め尽くされていました。
神話での伝説とエピソード
インカ帝国の起源
インティは息子マンコ・カパックと娘ママ・オクリョをチチカカ湖に遣わし、金の杖が地面に突き刺さる場所を探させました。その場所がクスコとなり、インカ帝国が建国されたと伝えられています。
日食の恐怖
日食はインティの怒りや苦しみと捉えられ、人々は恐れおののきました。
現代作品での登場・影響
インティ・ライミ
毎年冬至(南半球の6月)に行われる「太陽の祭(インティ・ライミ)」は、太陽の復活を願う壮大な儀式であり、現在でもクスコで再現され、多くの観光客を集めています。
キャラクターデザイン
「顔のある太陽」というユニークで親しみやすいデザインは、多くのマスコットやロゴに影響を与えています。
黄金の園
かつてクスコの太陽の神殿(コリカンチャ)には、純金で作られたトウモロコシ畑等の「黄金の園」が存在したと記録されています。等身大の黄金のラマや羊飼いの像まで置かれていました。これらはスペイン人の征服者たちによって全て溶かされ、インゴットとして持ち去られてしまいましたが、インカ帝国におけるインティ信仰の凄まじさを今に伝えています。
【考察】その強さと本質
太陽=権力
太陽の恵み(農業生産力)を独占的に管理するイデオロギーとして、太陽神信仰は帝国の統治システムの中核でした。
まとめ
南米の空に輝く黄金の笑顔。インティは滅びた帝国の栄光を、今も照らし続けています。