メガラクネ(Megarachne)は、「巨大な蜘蛛」というその名の通り、長い間、地球史上最大のクモだと思われていました。BBCのドキュメンタリーなどでも巨大蜘蛛として描かれましたが、2005年の研究によってその正体が劇的に覆されました。
蜘蛛ではなかった
発見当初、化石の形状からタランチュラのような巨大なクモと考えられていました。しかし、より保存状態の良い化石を分析した結果、これは淡水に生息する「ウミサソリ」の一種であることが判明しました。クモ特有の毒牙や糸を出す器官はありませんでした。
淡水の掃除屋
正体はヒベルトプテルス科のウミサソリで、水底の泥をさらって小動物や有機物を食べていたと考えられています。巨大捕食者というよりは、海底を這う奇妙な掃除屋でした。
失われたロマン
「猫ほどの大きさのクモ」という恐怖のイメージは否定されましたが、それでも脚を広げれば50cmを超える異形の節足動物であることに変わりはありません。石炭紀の沼地には、このような奇妙な生物が潜んでいたのです。
まとめ
メガラクネは、古生物学がいかに「解釈の科学」であるかを教えてくれます。かつての巨大蜘蛛の伝説は消えましたが、その真の姿もまた、古代の多様性を示す興味深いものです。