ヘレラサウルス(Herrerasaurus)は、アルゼンチンの三畳紀後期の地層から発見された、最も初期の恐竜の一つです。発見者のビクトリノ・ヘレラにちなんで名付けられました。まだ恐竜が地球の支配者になる前、「恐竜とは何か」という特徴が完全には固まっていなかった時代の生物であり、原始的な特徴を多く残しています。
原始的な特徴
ヘレラサウルスは基本的に肉食恐竜(獣脚類)の特徴を持っていますが、骨盤の形や足の骨の構造には、後の恐竜とは異なる原始的な点が見られます。このため、長い間「真の恐竜なのか、それとも恐竜に近い爬虫類なのか」という議論が続いていました。現在では、獣脚類の最も基盤的な位置にいる恐竜と考えられています。
三畳紀のハンター
顎には鋭い歯が並び、獲物を捕らえるための長く鋭い爪を持っていました。下顎にはスライドする関節があり、大きな肉片を噛み切る際に顎が広がるようになっていました(これは後の獣脚類にも見られる特徴です)。当時の生態系では、サウロスクス(大型のワニ類)などのさらに巨大な捕食者がいましたが、ヘレラサウルスはより俊敏な中型ハンターとして成功していました。
進化の実験
ヘレラサウルスは、恐竜が二足歩行の捕食者として進化する初期の「試作品」のような存在です。彼らの基本設計が優秀だったからこそ、その後の1億6000万年に及ぶ恐竜の時代が続いたのです。
まとめ
ヘレラサウルスは、恐竜の歴史の1ページ目に記されるべき重要な存在です。その荒々しい姿は、新しい時代の到来を力強く宣言しています。