ヘリコプリオン(Helicoprion)は、古生代ペルム紀(約2億9000万年前)の海に生息していた、サメの仲間(正確には全頭類に近い)です。「螺旋(らせん)状のノコギリ」という意味の名を持ち、下顎に回転ノコギリのような渦巻き状の歯列を持っていた怪魚です。
螺旋歯(トゥース・ワール)の謎
発見以来、この渦巻き状の歯が体のどこに付いていたのか、100年以上も議論されてきました。上顎、背ビレ、尾ビレ、あるいは喉の奥など、様々な復元図が描かれました。しかし、2013年のCTスキャン解析により、下顎の先端に収まっており、口を閉じると上の歯車状のポケットに収まる構造だったことがついに解明されました。
回転ノコギリの使い方
この歯は、新しい歯が生えてきても古い歯が抜け落ちず、そのまま螺旋状に押し出されていく仕組みでした。獲物はアンモナイトやイカなどの軟体動物で、この特殊な歯を使って殻を割り、中身を効率よく切り刻んで引きずり出していたと考えられています。
大絶滅を生き延びた
ペルム紀末の史上最大の大絶滅を生き延び、三畳紀前期まで生息していました。しかし、競合する他の魚類の台頭などにより、最終的には絶滅しました。
まとめ
ヘリコプリオンは、自然界のデザインの常識を覆す存在です。その回転ノコギリのような顎は、進化が生み出した最も奇妙で機能的なツールの一つでしょう。