グリプトドン(Glyptodon)は、約250万年前〜1万年前(更新世)の南米に生息していた、巨大なアルマジロの仲間です。「彫刻された歯」という意味の名を持ちます。フォルクスワーゲンのビートル(自動車)ほどの大きさがあり、背負った巨大なドーム状の甲羅が特徴です。
動く要塞
甲羅は1000個以上の骨の板(皮骨)がモザイク状に組み合わさってできており、非常に頑丈でした。アルマジロのように丸まることはできませんでしたが、頭頂部も骨の帽子で守られており、さらに尾の周りもリング状の骨で覆われていました。捕食者に対しては、ただうずくまってやり過ごすだけで十分な防御になりました。
人類との関係
初期のアメリカ先住民(パレオ・インディアン)と共存していました。遺跡からは、彼らの甲羅をテントや避難所として利用した痕跡や、肉を食べた跡が見つかっています。動きの遅いグリプトドンは、槍を持った人間にとって格好の獲物であり、乱獲が絶滅の原因の一つになった可能性が高いです。
異節類の繁栄
彼らはナマケモノやアリクイと同じ「異節類」というグループに属します。南米大陸で独自の進化を遂げたこのグループは、他に類を見ないユニークな形態の宝庫でした。
まとめ
グリプトドンは、南米の草原をのんびりと歩いていた装甲戦車です。そのユーモラスで頑丈な姿は、氷河期の終わりと共に永遠に失われました。