エラスモテリウム(Elasmotherium)は、約260万年前〜2万9000年前(更新世)のユーラシア大陸に生息していた、巨大なサイの仲間です。「シベリアのユニコーン」とも呼ばれ、額にある長さ2メートルにもなる一本角が特徴です。現生のサイよりもはるかに大きく、毛深い体をしていました。
伝説の巨大角
角自体はケラチン質のため化石には残りませんが、頭骨にある巨大なドーム状の台座から、その大きさが推測されています。この角は雪を掘って草を探したり、ライバルとの闘争に使われたりしました。人類と共存しており、一説にはユニコーン伝説のモデルになったとも言われています。
ギャロップする巨獣
体重は4トン以上ありましたが、足の骨格は長く、現生のサイよりも走るのが得意だったと考えられています。馬のようにギャロップでステップ地帯を駆け抜けていたかもしれません。歯は草をすり潰すために複雑なひだ状になっており、硬い枯草なども食べていました。
最後の生き残り
彼らは氷河期を生き抜きましたが、気候変動による草原の減少と、人類による狩猟圧によって絶滅しました。2016年の研究で、これまで考えられていたよりも最近(約2万9000年前)までカザフスタン周辺で生き残っていたことが判明しています。
まとめ
エラスモテリウムは、氷河期が生んだ幻想的な巨獣です。その孤高のシルエットは、古代の人々の心に深い畏敬の念を刻んだことでしょう。