神話の怪物の多くは強敵ですが、カルキノスは「世界一ついてない怪物」かもしれません。彼は英雄ヘラクレスと怪物ヒドラの壮絶なバトルの最中にひょっこり現れた、巨大な化け蟹です。彼の役割と、その儚すぎる最期とは。
友のための特攻
ヒドラの助っ人
カルキノスはヒドラと同じ沼に住んでおり(ヒドラとは兄弟とも親友とも言われます)、ヘラクレスに追い詰められたヒドラを助けようと泥の中から這い出しました。そして、ヘラクレスの足をその大きなハサミで挟み、注意を逸らそうとしました。友情に厚い蟹だったのです。
一瞬の最期
足元への一撃
しかし、ヒドラとの戦いに集中していたヘラクレスは、足元の違和感に気づくと、無造作にまたの踵でカルキノスを踏みつけました。悲しいかな、カルキノスの甲羅は英雄の怪力には耐えられず、一撃で粉砕されて即死しました。これを見て哀れに思った女神ヘラが、その忠誠心を称えて天に上げ、かに座にしたと伝えられています。
まとめ
夜空に輝くかに座を見るたび、友のために実力差を顧みず立ち向かったカルキノスの、小さくとも尊い勇気を思い出してください。