神社の鳥居をくぐるとき、ふと見上げると太い縄が張ってあるのに気づくでしょう。「注連縄(しめなわ)」です。これは単なる飾りではありません。「ここから先は神聖な場所ですよ」と警告する、スピリチュアルなバリケード(結界)なのです。
天岩戸神話の起源
二度と隠れないように
日本神話で、天照大御神が天岩戸から出てきた際、再び中に戻らないようにフトダマノミコトが入り口に「尻久米縄(しりくめなわ)」を張ったのが起源とされています。「占める(しめる)縄」、つまり神様の占有地を示す縄という意味があります。
蛇と雷のシンボル
うねる蛇
注連縄のねじれた形状は、交尾する二匹の蛇を表し、豊穣と生命力の象徴とされます。また、垂れ下がっている「〆の子(藁の房)」は雨雲を、紙垂(しで)は雷を表しており、ここでも稲作信仰との深い結びつきが見て取れます。 出雲大社のような極太の注連縄は、その圧倒的な存在感で神の威光を示しています。
まとめ
注連縄は、私たちが暮らす「俗世」と、神様が住まう「常世(とこよ)」を分かつ境界線です。それをまたぐ時、私たちは心を正し、清らかな気持ちで神様に向き合う準備をするのです。