忍者が歴史の表舞台に出ることは稀ですが、加藤段蔵はその例外です。「飛び加藤」と呼ばれた彼は、人間離れした跳躍力と、人々を惑わす幻術で諸大名に売り込みをかけました。しかし、あまりに凄すぎた能力は、主君となるべき人々を「コイツは危険だ」と震え上がらせ、自らの破滅を招くことになりました。
幻術使い
牛を飲む術
ある時、彼は観衆の前で「牛を丸呑みにして見せよう」と言い、本当に牛を飲み込んでしまいました。しかし、一人の男が「あれは牛に乗っていた男を飲み込んだように見せかけただけだ」と種明かしを叫びました。すると段蔵は、種明かしをした男の首を即座に切り落とし、幻術の恐ろしさを見せつけました(実際には、男は死んでおらず、それも含めて幻術だったとも言われます)。
謙信と信玄からの拒絶
有能すぎるがゆえの死
彼は上杉謙信に仕えようとし、厳重な警備をかいくぐって謙信の寝所から薙刀を奪ってみせました。しかし謙信は「この男を使えば便利だが、将来必ず敵になる」と判断し、殺害を命じました。逃げた段蔵は武田信玄のもとへ行きますが、信玄も同じ理由で彼を警戒し、最後は便所で暗殺されたと伝えられています。
現代作品での段蔵
Fate/Grand Order
「からくり忍者(ロボット)」として登場。史実の人間離れした逸話を「実はロボットだったから」と解釈した設定です。感情を持たない兵器として振る舞いますが、徐々に「心」に目覚めていく姿が描かれます。
加藤段蔵は、「飛び加藤」の異名を持つ伝説的な忍者です。上杉謙信にその幻術を見せた際、あまりに危険視されて暗殺を命じられたという逸話が残っています。その幻術や忍術の数々は、後世の創作物において忍者の超常的なイメージを形成する大きな要因となりました。
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まとめ
己の才能を誇示しすぎたがゆえに、時代に居場所を失った悲しき異能者。加藤段蔵の伝説は、出る杭は打たれるという教訓を、血なまぐさい形で残しています。