東北地方、特に岩手県の旧家に伝わる座敷童子(ざしきわらし)。おかっぱ頭で赤い顔をした子供の姿で、夜中に客人の布団の上に乗ったり、枕をひっくり返したりと、無邪気な悪戯をします。しかし、単なる妖怪ではありません。彼らは**「家の盛衰」**を司る重要な神霊なのです。
繁栄の前兆と没落の予兆
住み着くと富む
座敷童子は、気に入った家に住み着きます。するとその家には富が舞い込み、事業は成功し、一族は繁栄します。誰にでも見えるわけではなく、子供や純粋な心を持つ人にしか見えないと言われています。
去れば滅ぶ
逆に、座敷童子がその家を見限って出て行ってしまうと、その家は急速に没落し、時には食中毒などで一家全滅することさえあると伝えられています。『遠野物語』には、二人の童子が家から出て行くのを見た直後に、その裕福な家がキノコの毒で廃絶した話が記録されています。
まとめ
座敷童子は、幸福の象徴であると同時に、それが永遠ではないことを教える戒めの存在でもあります。幸運はお金ではなく、この小さな神様に愛されるような「家」のあり方に宿るのでしょう。