日本の四季、特に「秋」を支配する美しい女神が竜田姫です。彼女が袖を振ると、山々の木々は鮮やかな赤や黄色に染まると言われています。春の佐保姫(さほひめ)と共に、日本の自然美を象徴するペアとして古くから愛されてきました。
竜田姫とは?
平城京の守護神
奈良・平城京の西に位置する竜田山を神格化したのが竜田姫です。五行説では「西」は「秋」にあたるため、秋の女神とされました。一方、東の佐保山を神格化した佐保姫は、春の女神とされています。
風の神への捧げ物
竜田大社に祀られる風の神への供物を、竜田姫が織ったり染めたりしたという伝承から、裁縫や染色の神様としても信仰されています。
和歌に詠まれた美しさ
ちはやぶる...
有名な百人一首の歌、「ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれないに 水くくるとは(在原業平)」。この歌に登場する竜田川は竜田姫の支配領域であり、川面を埋め尽くす紅葉の美しさは、まさに竜田姫の染め上げた芸術作品と言えるでしょう。
イメージされる姿
紅葉の着物
鮮やかな紅葉色の十二単(じゅうにひとえ)をまとった、優美な日本女性の姿で描かれることが一般的です。手には紅葉の枝や、染め物の道具を持っていることもあります。
まとめ
秋になり、山が色づき始めたら、それは竜田姫が衣替えの準備を始めた合図かもしれません。紅葉狩りに行く際は、この雅な女神様のことを思い出してみてください。