アイヌ神話において「山の神」といえばヒグマ(キムンカムイ)が有名ですが、実はそのヒグマたちさえも支配下に置く、より高位の「山の管理人」が存在します。それがヌプリコロカムイ(山を持つ神)です。
ヒグマよりも偉い神
山の支配者
キムンカムイ(ヒグマ)は山を歩き回る動物神ですが、ヌプリコロカムイは山という空間そのものを支配する神です。どの猟師に獲物を授けるか、今年はどの動物を増やすかといった決定権は、全てこの神が握っています。
姿なき神
威厳ある老人
特定の動物の姿を持たず、人間の姿をとる時は、白髪の威厳ある老人の姿で現れるとされます。姿が見えない分、その力はより抽象的で強大です。
狩猟の成功を祈る
感謝は忘れずに
猟師たちは山に入る際、必ずヌプリコロカムイに祈りを捧げます。獲物が獲れたら、ヒグマ(キムンカムイ)への感謝とともに、その出会いをセッティングしてくれたヌプリコロカムイへの感謝も忘れません。
まとめ
目に見える動物(ヒグマ)だけでなく、それを取り巻く環境(山全体)にも神を見出す。ヌプリコロカムイの存在は、アイヌの人々の自然観の深さを表しています。