石土毘古神と対になるのが、**石巣比売神(イワスヒメ)**です。「イワ(岩)」と「ス(砂)」の女神であり、固い岩石が風化して砂になる過程、あるいは逆に砂と石が混ざり合って、より強固な地盤(コンクリート)になる過程を神格化しています。建築や土木工事において、材料同士を「なじませる」役割を担います。
砂の役割
隙間を埋める神
大きな石だけでは、隙間ができて脆(もろ)い石垣しか作れません。イワスヒメは、その隙間を砂(土)で埋めることで、全体を一つの強固な塊にする「結合材」を象徴しています。石土毘古神が「骨格」なら、石巣比売神は「筋肉」や「結合組織」です。二柱が揃って初めて、びくともしない頑丈な家が建つのです。
風化と再生
岩が砕けて砂になり、また堆積して岩になる。この悠久のサイクルを司ることから、長い時間をかけて物事を成し遂げる忍耐強さや、柔軟な変化を受け入れる心を表すとも言えます。
絆を固める
物理的な建築だけでなく、人と人との「絆」を固める神としても解釈できます。関係の隙間を埋め、より強固な信頼関係を築く手助けをしてくれるでしょう。
まとめ
大きな石と、細やかな砂。石巣比売神は、異なるものをしっかりと結びつけ、私たちの生活の土台を強固にしています。