玉浄瓶(Yujing Ping)、あるいは「羊脂玉浄瓶」は、観音菩薩の慈悲の力を具現化した宝具です。通常、柳の枝(楊柳)が差してあり、観音がこの枝で瓶の中の「甘露水」を振り撒くと、あらゆる災厄が清められます。『西遊記』では、破壊の限りを尽くされたものを元通りに戻す、究極の回復アイテムとしてその威力を発揮しました。
甘露の奇跡
人参果の復活
孫悟空が五荘観の「人参果」の木を根こそぎ倒して枯らせてしまった際、三島十洲の神々ですら修復不可能とさじを投げましたが、観音菩薩はこの玉浄瓶の水を使って、見事に木を蘇らせました。
聖なる赤子の鎮圧
紅孩児(こうがいじ)との戦いでは、彼が放つ三昧真火を消すために使われました。また、この瓶は空の時は軽いですが、水が入ると海ひとつ分ほどの重さになり、並の力では持ち上げることすらできないという特性も持っています。孫悟空でさえ、観音に許可されるまでは動かすことができませんでした。
まとめ
玉浄瓶は、攻撃ではなく「救済」のための最強の武器です。その一滴は、荒れ果てた大地や傷ついた心に、再び生命の息吹を吹き込む希望の水なのです。