カパーラとは、サンスクリット語で「頭蓋骨」を意味します。しかし密教の世界では、単なる骨ではありません。人間の頭蓋骨を逆さにし、内部を金や銀で貼り、縁を宝石で飾った**「頭蓋骨の盃」**のことを指します。恐ろしい見た目とは裏腹に、高度な精神性を象徴する聖なる法具です。
死と再生の象徴
執着を断つ
なぜ人の頭蓋骨を使うのでしょうか?それは「無常」を直視し、肉体への執着を断ち切るためです。カパーラに注がれた酒や血は、神々に捧げられる「甘露(アムリタ)」へと変容すると考えられています。怒れる神々(忿怒尊)が手に持っている持ち物としても頻繁に描かれます。
誰の骨か
高僧の遺骨
儀式に使われるカパーラは、誰の骨でも良いわけではありません。悟りを開いた高僧や、特別な修行者の遺骨から作られることが多く、そこには先人の智慧と力が宿ると信じられています。
まとめ
カパーラは、死という忌むべきものを聖なるものへと昇華させる、密教のダイナミックで逆説的な思想を体現するアイテムです。