深夜、泥棒が家に侵入する際、もし彼が「干からびた人間の手」を持っていたら、あなたは絶対に目を覚ますことができません。「栄光の手(ハンド・オブ・グローリー)」は、中世ヨーロッパの盗賊たちが最も欲しがり、そして最も恐れられた黒魔術のアイテムです。
陰惨極まる作成方法
絞首台の下で
伝承によれば、このアイテムを作るには「絞首刑にされた罪人」の死体が必要です。月のない夜、死刑台に残された遺体から左手(または右腕)を切断し、特定のハーブや油で防腐処理をして乾燥させます。
死体脂のロウソク
さらに、その指をロウソクとして火を灯すか、あるいは死刑囚の脂肪から作ったロウソクを握らせて使用します。この火は、牛乳か血でしか消すことができないと言われています。
泥棒のための完璧な機能
強制スリープモード
この手に火を灯して家に侵入すると、屋内の人間は全員「死んだように深く眠りこける」か、あるいは「金縛り状態」になり、泥棒の姿が見えていても指一本動かせなくなります。
万能鍵
さらに、閉ざされた扉や鍵を無条件で開ける力も持っていたとされます。『ハリー・ポッター』シリーズでも、ボージン・アンド・バークス店で売られている闇のアイテムとして登場し、ドラコ・マルフォイが興味を示していました。
唯一の対抗策
この恐ろしい魔術に対抗するには、家の敷居に「梟(フクロウ)の血」を塗るか、あるいは炎を消すことができる「牛乳」を用意するしかないとされています。17世紀頃のグリモワール(魔術書)には真面目にその製法が記されており、当時の人々がいかに盗難と魔術を恐れていたかが分かります。
まとめ
栄光の手は、人間の「もっと楽をして盗みたい」という欲望が生み出した、グロテスクながらもどこか魅力的なオカルトガジェットです。現代のセキュリティシステムも、この死者の手には無力かもしれません。