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岳飛:尽忠報国を背負った南宋の救国英雄...【元ネタ・解説】

#歴史 #中国 #将軍 #忠臣 #悲劇
岳飛 / Yue Fei
岳飛

岳飛

Yue Fei
史実(中国・南宋)History / Legend
英雄度★★★★★
特徴国士無双の将軍
功績/能力軍隊統率・武芸百般・人格
弱点政治的陰謀・冤罪
主な登場
説岳全伝十八史略水滸伝(精神的後継)

「尽忠報国(忠義を尽くして国に報いる)」の刺青を背中に刻み、滅亡の危機にあった南宋を救うために戦った救国の英雄・岳飛。彼が率いる「岳家軍」は規律正しく最強を誇り、宿敵である金(女真族)の軍隊をして「山を動かすは易し、岳家軍を動かすは難し」と嘆かせました。関羽と並んで軍神(関帝・岳王)として祀られる、中国人の精神的支柱です。

凍え死ぬとも民家を犯さず

岳家軍の規律

当時の軍隊は略奪を行うのが常でしたが、岳飛の軍は「凍死しても民家を壊して薪にせず、餓死しても民から略奪しない」という厳格な規律を守りました。そのため民衆からの支持は絶大で、行く先々で歓迎されました。また、彼自身も清廉潔白で、恩賞はすべて部下に分け与えたといいます。

朱仙鎮の戦い

北伐を敢行した岳飛は、朱仙鎮の戦いで金軍の主力(重装騎兵「鉄浮図」)を歩兵の長刀で打ち破るという大勝利を収めました。かつて奪われた首都・開封の奪還まであと一歩というところまで迫りました。

十二枚の金牌

奸臣・秦檜

しかし、和平派の宰相・秦檜(しんかい)は、戦争の継続が自分の権力基盤を脅かすことを恐れ、皇帝に讒言しました。岳飛の元には撤退を命じる「十二枚の金牌(皇帝からの急使)」が次々と届きました。「十年お功、一日にして廃す」。岳飛は血の涙を流して撤退を決断しました。

莫須有(須らく有るべし)

帰国後、岳飛は謀反の罪で投獄されました。取り調べを担当した高官が秦檜に「証拠はあるのか」と問うと、秦檜は「莫須有(あったかもしれない=あるに違いない)」と答えました。この理不尽な理由で岳飛は処刑されました。39歳でした。後世、岳飛の墓の前には、秦檜夫婦が跪いて謝罪する鉄像が作られ、人々に唾を吐きかけられる対象となりました。

まとめ

比類なき武功と高潔な人格を持ちながら、卑劣な陰謀に倒れた岳飛。その悲劇性は、彼を単なる将軍から、中華民族の魂を守る永遠の守護神へと昇華させました。