「人は生まれではない」を自らの人生で証明した男。奴隷として理不尽な扱いを受けて育ちながら、漢帝国最高位の将軍へと上り詰め、かつて誰も勝てなかった匈奴騎馬軍団を打ち破った衛青は、完璧な人格者でもありました。
姉・衛子夫と共に
奴隷からの脱出
衛青の姉、衛子夫が武帝に見初められ、皇后になったことが彼の運命を変えました。しかし、彼が単なる「コネ採用」で終わらなかったのは、その圧倒的な軍事的才能があったからです。彼は機会を活かし、実力で周囲の雑音を黙らせていきました。
対匈奴戦の切り札
龍城の戦い
それまで漢軍は匈奴に対して防戦一方でしたが、衛青は初めて敵の本拠地「龍城」を攻略するという快挙を成し遂げました。彼は騎兵の運用を学び、匈奴と同じ機動力で対抗することで、漢軍を勝利に導いたのです。生涯七度の遠征を行い、一度も負けることがありませんでした。
権力におごらぬ姿勢
謙虚さの塊
どれほどの功績を挙げても、衛青は決して威張らず、部下には優しく、皇帝には慎み深く仕えました。甥の霍去病が台頭し、自分の立場と並ぶようになっても、嫉妬することなく彼を温かく見守り続けました。その態度は、歴代の功臣が粛清されていく中で、彼が天寿を全うできた理由でもあります。
【考察】静かなる守護神
守りの衛青、攻めの去病
派手な戦果を挙げる霍去病に対し、衛青は軍全体を支える安定感がありました。この二人がいた時代こそが、漢帝国の軍事的絶頂期だったのです。
まとめ
不遇の底から這い上がり、頂点に立っても下を見失わなかった衛青。その生涯は、真の強さとは優しさであることを教えてくれます。