アメリカの開拓者精神が生んだ「トールテイル(法螺話)」のスター、ポール・バニヤン。雲を突くような巨人で、一振りで森を平らにする巨大な斧を持っています。彼が歩いた足跡には雨水が溜まって湖になり、斧を引きずって歩いた跡がグランドキャニオンになったと言われるほど、そのスケールは桁外れです。相棒は、雪の中で青く染まってしまった巨大な青い牛「ベイブ」です。
豪快な伝説
パンケーキ
彼のキャンプでは、料理も規格外でした。パンケーキを焼くためのフライパンはあまりに巨大で、料理人たちは足にベーコンを縛り付け、フライパンの上をスケートのように滑って油を引いたといいます。
誕生
生まれた時から巨大で、ゆりかごに入りきらず、海に浮かべたゆりかごが揺れるたびに高波が起きて船が沈没しそうになったため、両親は彼を陸に上げたという逸話もあります。
商業的フォークロア
広告キャラクター
実は、ポール・バニヤンの伝説の多くは、20世紀初頭に木材会社の宣伝マンが創作・脚色したものが広まったとされています。しかし、その豪快で陽気なキャラクターはアメリカ人の気質に合致し、瞬く間に国民的な神話として定着しました。開拓時代の過酷な自然を、ユーモアと誇張で笑い飛ばそうとした人々のエネルギーが詰まっています。
巨大な足跡
ミネソタ州には「ポール・バニヤンの足跡」とされる湖が数多く存在します(有名な「千の湖」)。実際には氷河期に形成された地形ですが、人々はそれを巨人の仕業として楽しんで語り継ぎました。彼の像(ポール・バニヤン像)は全米各地に建てられており、特にメイン州バンゴーとミネソタ州ベミジにある像は有名で、観光名所となっています。彼は「アメリカの大きさ」そのものを象徴する存在なのです。
まとめ
地図を書き換えるほどの力を持つ陽気な巨人。ポール・バニヤンは、広大なアメリカ大陸そのものを擬人化したような、底抜けに明るい開拓の英雄です。