巨大なガマに乗って現れ、悪を討つご存知、児雷也! 蛇使いの宿敵・大蛇丸、ナメクジ使いの妻・綱手姫と共に繰り広げる「三すくみ」の戦いは、今の漫画やゲームに続く能力バトルの原点です。
児雷也とはどのような人物か?
江戸時代の読本『児雷也豪傑譚』および歌舞伎の主人公です。元は肥後の豪族の息子・尾形周馬。家が没落して義賊となり、妙高山で仙人からガマの妖術を授かり、「児雷也」と名乗りました。ナメクジの妖術を使う綱手と結婚し、仇敵である大蛇丸(蛇の妖術)と戦います。カエルはヘビに弱く、ヘビはナメクジに弱く、ナメクジはカエルに弱いという「三すくみ」の設定はここから広まりました。
伝説とエピソード
巨大ガマ召喚
彼最大の必殺技は、巨大なヒキガエルを口寄せして背中に乗り、毒の息を吐かせたり踏み潰したりする術です。歌舞伎の舞台では、巨大なガマの作り物が仕掛けで動くスペクタクルな演出が大人気を博しました。
未完の物語
実は原作小説は未完で終わっています。作者が次々と変わり、最後は風呂敷を広げすぎて収拾がつかなくなったとも言われています。しかし、そのキャラクター設定の秀逸さだけで、後世まで生き残りました。
現代作品での登場・影響
NARUTOの自来也
漫画『NARUTO』に登場する伝説の三忍・自来也は、この児雷也が直接のモデルです。名前、ガマを使う能力、綱手・大蛇丸との関係性など、設定がほぼそのまま引用されています。
歌舞伎ヒーロー
見得を切ってドロンと消える。派手な衣装と化粧。日本の特撮ヒーローの演出様式の多くは、児雷也などの歌舞伎演目から強い影響を受けています。
【考察】その強さと本質
じゃんけんの精神
三すくみというシステムは、「絶対的な最強は存在しない」というバランスの美学を教えてくれます。相性次第で勝敗が変わるからこそ、戦いは面白いのです。
まとめ
ゲロゲロと鳴く声が聞こえれば、それは正義の到来の合図。ガマの油よりも効く、痛快な冒険活劇の幕開けです。