お寺の奥深く、厨子の中に隠されて絶対に姿を見せない神様がいます。歓喜天(聖天様)です。インドの人気者ガネーシャが仏教に取り入れられた姿ですが、日本ではなぜか「男女が抱き合う姿」という、極めてエロティックかつ神秘的な姿で祀られています。
双身歓喜天の謎
悪神を愛で鎮める
男神(ピナーヤカ)は元々、暴れ回る悪神でした。それを鎮めるため、慈悲深い女神(観音菩薩の化身)が彼に近づき、夫婦となって抱擁することで、その荒ぶるエネルギーを歓喜(悟り)へと昇華させたのです。欲望を否定せず、肯定することで救済する密教の奥義です。
取扱注意の最強神
浴油供
歓喜天を祀る際は、像に油を注ぐ「浴油供」という独特の修法を行います。その霊力は凄まじく、どんな願いも叶えると言われますが、作法を間違えると自身の命に関わると恐れられる実力派です。決して軽い気持ちで祈願してはいけません。
まとめ
愛と欲望、そして破壊と再生。歓喜天は、人間の根源的なエネルギーを神聖な力に変えてくれる、美しくも恐ろしい神様です。