長い髭を蓄え、柔和な微笑みをたたえた老人。手には不老長寿の桃、傍らには長寿のシンボルである鹿を連れているのが寿老人です。福禄寿とよく似ていますが、こちらはより「健康」と「長生き」に特化した神様です。彼の持っている巻物には、人々の寿命が記されていると言われています。
お酒好きな長寿神
瓢箪と巻物
寿老人はしばしば、腰に不老不死の霊薬が入った瓢箪をぶら下げています。お酒が大好きで、赤ら顔で描かれることも多い、陽気な仙人です。彼に供え物をすると、巻物の寿命を書き換えて長生きさせてくれるとも信じられています。
鹿とのコンビ
彼が連れている鹿は、千年以上生きて毛が白くなった「玄鹿(げんろく)」という霊獣です。桃と共に描かれることで、不老長寿のパワーをより強力にアピールしています。桃は、中華圏においては西王母の伝説にもあるように、悪魔を祓い、不老不死を与える果実なのです。
南極星の現れと信仰
戦乱の予兆?
中国の伝説では、南極星(カノープス)は天下泰平の時にしか現れないおめでたい星とされています。逆に、戦乱の世になると姿を隠してしまいます。そのため、皇帝たちはこの星(=寿老人)が現れるのを心待ちにしていました。日本では単純に長寿の神として、枕元に絵を飾ったりして親しまれています。七福神めぐりにおいては、最後に参拝すると長寿のご利益があるとも言われています。
福禄寿との見分け方
長い頭か、帽子か
福禄寿と混同されがちですが、見分けるポイントは「頭」と「お供」です。極端に長い頭なら福禄寿、頭巾をかぶって鹿を連れていれば寿老人です。ただし、ご利益はどちらも「長生き」で共通しており、二人が楽しげに囲碁を打っている図なども描かれます。どちらもニコニコとした好々爺であり、老後の理想像です。
まとめ
いつまでも元気で、美味しいお酒を飲んで笑って暮らしたい。ジュロウジンは、そんな理想的な老後を象徴する、憎めない好々爺なのです。彼の笑顔は、長生きすることの喜びを私たちに伝えてくれます。