大きな袋を担ぎ、常に笑顔を絶やさない福の神、布袋様。七福神の中で唯一、実在の人物がモデルになっていることをご存知でしょうか?
布袋とはどのような神か?
布袋尊(ほていそん)は、唐の時代の中国に実在した禅僧「契此(かいし)」がモデルとされています。彼は常に大きな布の袋を背負い、施し物をもらっては中に入れ、困っている人には分け与えて放浪していました。吉凶占いが百発百中で、雪の中で寝ても体が濡れなかったという伝説があります。日本では七福神の一柱として、福徳円満の象徴として親しまれています。
神話での伝説とエピソード
弥勒菩薩の化身
彼が亡くなる際に残した「弥勒(みろく)は真の弥勒にして、分身千百億なり」という詩から、実は彼こそが未来仏である「弥勒菩薩」の化身だったのだと信じられるようになりました。中国のお寺で入り口に置かれている太った金色の仏像は、この布袋様(弥勒仏)です。
堪忍袋の緒
彼が持つ大きな袋は「堪忍袋」とも言われます。彼は何を言われても、罵られても、ただニコニコと笑って受け流しました。「泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生。ならば笑って暮らせ」という禅の悟りを、身をもって示したのです。
現代作品での登場・影響
縁起物
そのふくよかなお腹と笑顔は、度量の広さと富の象徴とされ、商売繁盛の置物として人気があります。お腹を撫でると良いことがあるとも言われます。
ポップカルチャー
ギタリストの布袋寅泰氏の名字としても知られ、彼自身のグッズやロゴマークにも布袋様の意匠が使われることがあります。
【考察】その強さと本質
清貧と富の逆説
物を持たない乞食坊主であった彼が、富の神として祀られているのは皮肉のようでもあり、執着を捨てた者こそが真の豊かさを得るという真理でもあります。
まとめ
見ているだけで幸せな気分になれる布袋様。その笑顔は、許すこと、笑うことこそが幸福への近道だと教えてくれています。