タニストロフェウス(Tanystropheus)は、古生物図鑑の中でも一際異彩を放つ存在です。全長6メートルのうち、なんと3メートルが首。しかも首の骨(頚椎)の数はキリンのように少なく、一つ一つの骨が極端に長く伸びていました。
柔軟性のない首
首長竜の首が多くの骨でできていてしなやかに曲がるのに対し、タニストロフェウスの首は骨が長く、あたかも「釣り竿」のように硬い構造でした。そのため、首を蛇のようにうねらせることはできませんでした。
待ち伏せの達人
彼らは水辺や浅瀬でじっとし、長い首だけを水中に伸ばして、近寄ってきた魚やイカを不意打ちで捕食していたと考えられています。首を切り離される化石も見つかっており、捕食者にとっては格好の弱点でもありました。
水陸両用?
長い間、水中で暮らしていたのか陸上で暮らしていたのか議論されてきましたが、最近の研究では大型の成体は主に水中で生活していたという説が有力です。一方、小型の個体は陸地に近い場所を好んだようです。
まとめ
タニストロフェウスの姿は、進化の実験場であった三畳紀のフリーダムさを象徴しています。「とにかく首を伸ばす」という極端な戦略を選んだ、愛すべき奇妙な生物です。