スカンクといえば、臭いオナラで有名な愛らしい小動物ですが、北米オジブワ族の神話には、その何倍も恐ろしい「アニワイ(Aniwye)」という怪物が登場します。それは巨大な人喰いスカンクであり、そのオナラは単に臭いだけでなく、獲物を瞬殺する毒ガス兵器でした。
最強の屁
触れるもの皆死ぬ
アニワイ(一説にはミチビチとも同一視されますが、ここでは巨大スカンクとして扱います)は、自分の出したガスで獲物を殺して食べます。そのガスは広範囲に広がり、吸い込んだ人間や動物は即座に命を落とします。また、前足の爪は岩盤を砕くほど強力で、隠れようとする獲物を掘り起こします。逃げる場所などどこにもない、圧倒的な暴力の化身です。
英雄との戦い
オジブワ族の英雄伝では、知恵ある者がアニワイに挑戦します。正面から戦っては毒ガスでやられるため、風上から攻撃したり、アニワイ自身の巣穴を塞いで自滅させたりといった戦術が語られます。力だけでは勝てない相手には、知知恵と勇気、そして少しの狡賢さが必要なのです。
名前の意味
She-who-stands-up
名前の意味は「立ち上がるもの」などと解釈されることもあります。威嚇のために前足を上げて逆立ちするスカンクの習性が、怪物の巨大さを強調するポーズとして伝わったのかもしれません。
現代での扱い
恐ろしいスカンク
現代のゲームやカートゥーンでは、スカンクはコミカルな役回りが多いですが、アニワイの伝説は「野生動物の本当の恐ろしさ(狂犬病の媒介や強力な異臭)」を思い出させてくれます。
【考察】化学兵器への畏怖
目に見えない攻撃
目に見えない「臭い」だけで相手を無力化できるスカンクの能力は、古代の人々にとっては魔法や超能力に見えたことでしょう。それを最大級に強化したのがアニワイです。
まとめ
アニワイは、「屁で殺す」という冗談のような能力を、真剣に恐怖の対象として昇華させた、北米神話のユニークかつ強力なモンスターです。