「七転び八起き」の精神を象徴する、赤くて丸い「だるま」。転がしてもすぐに起き上がるその姿は、何度失敗しても諦めない不屈の心を教えてくれます。しかし、あの愛嬌のある顔の裏には、手足が腐り落ちるほどの壮絶な修行伝説が隠されているのです。
手足がない理由
壁に向かって9年
だるまのモデルは、禅宗の祖である「達磨大師(ぼだいだるま)」です。彼は中国の嵩山少林寺で、9年間壁に向かって座禅を組み続ける「面壁九年(めんぺきくねん)」という修行を行いました。 伝説によると、あまりに長く座り続けたため、手足が腐って動かなくなってしまった(あるいは座禅衣ですっぽり包まれている姿)と言われており、これが手足のないだるま人形の由来となりました。
目入れの作法
願掛けの開眼
だるまは最初は両目が白いままで売られています。
- 左目を入れる(向かって右): 願い事をし、心を込めて左目を墨で黒く塗ります(開眼)。
- 右目を入れる(向かって左): 願いが叶ったら、感謝を込めてもう片方の目を入れます(満願)。 赤色は魔除けの色でもあり、置いておくだけでも家を守る効果があると言われています。
まとめ
だるまは、あなたの夢を叶えてくれる魔法使いではありません。「片目を入れる」という行為そのものが、夢に向かって努力し続けるという、あなた自身の自分への「誓い」なのです。