「アギ(顎)のような男だ」。坂本龍馬にそう評された、威厳にあふれる土佐勤王党の総帥。目的のためには非情な手段も辞さない冷徹さと、部下(岡田以蔵ら)を道具として使い捨てたその生涯には、暗い影と強烈な光が差している。
一藩勤王の夢
巨大組織の盟主
下級武士(郷士)たちを束ねて「土佐勤王党」を結成。藩主・山内容堂を動かして幕府に攘夷を迫ろうとした。 脱藩して自由に行動した龍馬と違い、あくまで「土佐藩」という組織の中で革命を成し遂げようとしたが、その真面目さが仇となった。
未曾有の切腹
三文字割腹
吉田東洋暗殺の罪などで投獄され、過酷な拷問に耐え抜いた後、切腹を命じられた。 その際、腹を三度かっさばく「三文字割腹」という壮絶な作法で見事な最期を遂げ、見届け人を戦慄させたという。
まとめ
武市半平太は、時代と組織の矛盾に挟まれながらも、武士としての美学を最後まで貫き通した孤高の指導者である。