海賊が一番成功したらどうなるか?その答えがヘンリー・モーガンです。彼はスペイン船を襲いまくって莫大な富を得ただけでなく、イギリス王室から騎士(サー)の称号を授かり、最後はジャマイカ島の副総督として生涯を終えました。悪党が英雄になり、政治家になった、究極のサクセスストーリー。
公認された海賊(バッカニア)
私掠船とは
彼はただの無法者ではなく、イギリス政府から「敵国(スペイン)の船なら襲っていいよ」という許可書を持った「私掠船(しりゃくせん)」の船長でした。国益のために略奪を行う、いわば国の傭兵です。彼はその立場を最大限利用し、合法的に海を荒らし回りました。
パナマ攻略戦
陸路からの奇襲
彼の最大の功績は、スペインの堅牢な要塞都市パナマの攻略です。海からの攻撃が無理と悟るや、彼は部下を率いてジャングルを踏破し、誰も予想しなかった陸側から攻め込みました。この大胆不敵な作戦で彼は英雄となりました。
現代に残る名前
キャプテン・モルガン
世界中で愛飲されているラム酒「キャプテン・モルガン」のラベルに描かれている、片足を樽に乗せた陽気な海賊。彼こそがヘンリー・モーガンです。海賊の親玉としてのイメージは、今も酒と共に世界を巡っています。
【考察】海賊を取締る海賊
晩年の皮肉
副総督となった晩年の彼の仕事は、かつての仲間である海賊たちを取り締まることでした。「蛇の道は蛇」。海賊の手口を知り尽くした彼以上に、海賊対策に適任はいなかったのです。彼はベッドの上で安らかに死にましたが、その魂は本当に満たされていたのでしょうか?
ヘンリー・モーガンは、単なる無法者の海賊とは異なり、イギリス政府の認可を受けた私掠船(プライベーティア)の提督として活躍しました。パナマ攻略などの大胆な軍事行動は、スペインの支配を揺るがし、カリブ海におけるイギリスの覇権確立に貢献しました。晩年はジャマイカの副総督を務めるなど、海賊から統治者へと転身した稀有な例です。
まとめ
剣一本で成り上がり、権力の頂点まで登り詰めたヘンリー・モーガン。その人生は、力こそ正義だった時代の証明です。