「銀の車輪」を意味する名を持つ、美しくも冷酷な月の女神アリアンロッド。北の空にある冠(かんむり)座は、彼女の居城であると言われています。
アリアンロッドとはどのような神か?
アリアンロッドはウェールズ神話(マビノギオン)に登場する女神で、母神ドーンの娘です。処女性を試された際に子供を産み落としてしまい、その子供(後の英雄ル・ラヴァダ)に呪いをかけるなど、母としての情愛よりも自身の尊厳を優先する誇り高い面が目立ちます。
神話での伝説とエピソード
三つの誓約(ゲッシュ)
不本意ながら産んだ息子に対し、「母である自分が名付けない限り名を持てない」「武器を与えない限り武装できない」「人間の女と結婚できない」という厳しい呪いをかけました。しかし、息子の機転と魔法により、これらはすべて破られました。
星の城
彼女は「カエル・アリアンロッド(アリアンロッドの城)」と呼ばれる北の空の星座(かんむり座)に住み、そこで死者の魂を待っているとも言われます。
北の冠
夜空に輝く「かんむり座」は、ウェールズ語で「Caer Arianrhod(アリアンロッドの城)」と呼ばれています。古代の人々は、死者の魂はこの城で待機し、運命の女神であるアリアンロッドによって次の転生先が決まるのを待つと信じていました。彼女は生と死、そして再生のサイクルを管理する宇宙的な女神でもあったのです。
現代作品での登場・影響
ウィッチャー
小説およびゲーム『ウィッチャー』シリーズでは、女魔術師たちのロッジ(集会所)の名前や、運命に関わる重要なモチーフとして登場します。
現代の魔女術
ウイッカ(現代魔女術)においては、月の女神の側面が強調され、満月の儀式などで崇拝されています。
【考察】その強さと本質
循環する時間
銀の車輪は、月や星の運行、そして運命の輪廻を表しており、彼女が時間を司る神格であることを示唆しています。
まとめ
夜空に輝く銀の車輪。アリアンロッドは、冷たい光で私たちの運命を見下ろしているのかもしれません。